J A 0 Y C D 
アマチュア無線を楽しむ  長岡 ク ラ ブ 会 報

21.FEB.2016 /No.167

新スプリアス規格って???

 CQ誌2月号の付録の「トレンド用語」の中にも書かれていますが「スプリアス規格」についてよくわからないという声を聴きます。今使ってる無線機はこれからも使えるの?等々について JA0IAA佐田さんから現段階での解説をしていただきました。
スプリアス発射は、送信機から電波を発射したときに必要な周波数帯以外に発射される不要な電波ですが、その規格・許容値を世界無線会議で1997年頃から議論され無線通信規則改正が行われました。これを受けてJAでも2005年(平成17年)12月1日に改正施行されたものです。今から10年くらい前のことですが・・・それがなぜ今になって騒いでいるのかというと、この改正施行の際に免許・変更許可関係は平成19年11月30日まで旧規定を適用することができるという経過措置が設けられたのですが、(ここでまたまた )しかしながら、免許を受ける形態や旧規格の無線設備の在庫や中古が存在することから、経過措置の延長を要望する声が寄せられたことなどを受け、経過措置の適用期間が平成29年11月30日まで延長されることになりました。現在に至りました。
 経過措置とその再延長期限を迎えるにあたりどうなるの??となっているわけです。なお、この経過措置を受ける無線設備は改正前の平成19年11月30日以前に製造の無線設備が対象となります。 
 私の説明はこのくらいにしましてさっそくJA0IAAさんより解説をしていただきます。・・・ DE JA0DET


JARD(一般財団法人日本アマチュア無線振興協会)の
                 旧スプリアス機器の実態調査
    (見出しJA0DET)  
 
JARDが標記の実態調査をするそうです。
 詳細は以下のホームページをご覧ください。

https://www.jard.or.jp/info/info_20160205.pdf

http://www.jard.or.jp/hosho/contents/sp-survey-1.html

 新スプリアス規格が来年2017121日より施行されますが、これ以降は規格を満たさない旧規格の送信機では免許されません。旧規格とは、おおよそ2007年以前のリグです。
 すぐに使えないわけではなく、新規開局や免許更新が出来なくなるので、理屈上は当日までに免許・再免許されれば、さらに5年は使用可能です。(再免許申請はアマチュア局は免許の有効期限満了前1ヶ月以上、1年を超えない期間内に、行う必要があります。)(()内はJA0DET記)
 今後、JARDTSSの保証認定業務が無くなる?ので、旧規格のリグのスプリアスの実力を調査して、規格を満足するリグを認定する仕事を得よう・・・ということでしょう。興味ある方は、参加してみてはいかがでしょうか。

規定の強化箇所と影響                                   (見出しJA0DET)

 JAの総務省の規定によれば、以下の箇所が従来よりも強化されます。
 詳細は以下のホームページをご覧ください。

 ttp://www.soumu.go.jp/soutsu/kyushu/ru/file/spurious_leaf.pdf#search='%E6%96%B0%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%82%B9%E8%A6%8F%E6%A0%BC'

変更は、2点あります。

1)整数倍やコンバージョンで発生する目的外周波数のスプリアス規格強化
2)送信周波数近辺の帯域外に規格を追加
・・・・これがややこしい

90年前後から2007年までのリグは、1)はパスしても2)で引っかかる可能性があります。
詳細を調べていますが、規定が複雑すぎて理解不十分です。ネット上でも、いろんな解釈が出ています。

 しかし、JARDが認定機種を増やしても、さらに古いリグは使えない、自作リグもデータを計測業者に検査してもらわないと認定しないでは、お手上げです。
 今、7MHz AMがブームとか。多くは自作機ですから、ブームが沈みそうです。

アメリカなどの海外では、どうなの??                    (見出しJA0DET)

海外ではどうなっているのだろう・・・と調べました。

WではFCC(連邦通信委員会)とARRLのサイトから情報を得ましたが、結構アバウトです。
原文を読みましたが、こんな内容です。

1)帯域外は、スプラッターやキークリックを出さないこと
 (注記:数値の規格はありません)
2)スプリアス規格(30MHz以下)
 ・2003/1/1以降に製造された送信機・リニアアンプは、基本波に対し-43dB以下
 ・2003/1/1以前に製造された送信機・リニアアンプは、基本波に対し50mWを超えず、かつ-40dB以下
 ・2003/1/1以前に製造された5W以下の送信機は、基本波に対し-30dB以下
 ・1977/4/15以前に製造、あるいは1978/1/1以前に発売された送信機は、規定は免除
         (注記:多分従来の規格と同じという意味でしょう)

海外で話題に上っていないのは、国によって運用上のルールが異なっているからのようです。

JAではごみの山??

JAで本ルールを適用すると、多くのリグがゴミになります。
DGKさんのシャックのゴミも、全てお引取りしますHi
ルールが大きく緩和されることを願っています。

2007年に話題になった電気用品安全法(PSE法)に、流れが似ています。
ルールだけ作って、本運用直前にバタバタする・・・・現実を知らないお役人のなせるワザです。

編集後記
 先回会報(14.JUL.2015 /No.166)から半年ぶりくらいの発行となりました。
 先回の会報は

次回以降は、メンバー各局の活躍状況や休憩状況等を紹介していきたいと思います。
メンバー各局に私の独断でお邪魔しますのでよろしくおねがいいたします。
もちろんアポを取って伺います。ではその時に・・・・・・

と書いて終わったのですが諸々の事情で実現できておりません。でも徐々にゆっくりと走っておりますのでご期待ください。
今号は とりあえずの発行ということでごめんなさい。また、文字ばかりで重ねて申し訳ありません
でもたまには,字を読むのも良いかも。間違い字を探してください。

JA0IAA 佐田さんありがとうございました。

DE JA0DET 島津