芳野会長の挨拶

本日はこのGRGが出来まして60周年という日であります。まあ還暦というわけですけれども、これからまた新たな意味でGRGを進めてゆきたいというところで、昨年秋に清岡会長からバトンタッチいたしまして、任期の終わりを知らないんですが、会長ということになりました。芳野と申します。昭和25年に最後の旧制の高等科を卒業いたしましてその当時、理学会と言っておりましてGRGとその理学会がいろいろやっていた時代から関与してきた訳でございます。本日は無事60周年の記念の会を開催するということで大変ありがたく思っております。また院長、桜友会会長、大先輩の森村さん、4年先輩である原前会長、原会長は現在日本アマチュア無線連盟の会長を長く務められ大活躍をされております。隣には丹羽JARL副会長もおられます。 GRGは60周年と申しますが、日本のアマチュア無線が戦後発展をしましたが、戦前に既にクラブを作って活発な活動を始めていたというのは我々だけのようであります。とにかく日本でいちばん古いアマチュアのクラブであると申しましたがアマチュアだけではありませんで我々のグループは無線関係に進んだ方がたくさんおられます。アマチュアのコールサインを持っておられない方もいらっしゃいます。日本が今エレクトロニクスで非常に発展を遂げたわけですけれども、その基礎を作った人たちがいっぱいこのグループの中にはおられます。たとえば、実は残念ながら亡くなってしまわれたのですが私の2年後輩で桜井純という者がおりまして、高等科の時にアメリカから招へいされてアメリカへ渡りました。トーマスジェファーソンスクールというハイスクールへ行きました。そしてハーバード大学へ進みまして、理論物理学、特に量子論の関係で非常に立派な研究をして、ノーベル賞という噂も出ていたのですが、残念ながら7年ほど前に亡くなられました。そんな方も我々のグループの中におられたわけであります。同級生で加藤満左夫君がおりますが彼はNTTの研究所のトップであります。武蔵野通研と横須賀通研の所長をやっておられます。そういった日本の通信の中枢の方も我々のグループにはおられるわけです。本年GRGは還暦を迎えまして、今日を契機に今後さらにこのGRGを発展させたいと思います。