8q7xr
QSL card of 8Q7PY and 8Q7XR>

8Q7XR のこと

JL3OXR


1992 年春、私 JL3OXR はローカルの JJ3VPY 北沢さんと モルディブ (8Q) から QRV しました。 その時の経験を少しばかりまとめてみました。


渡航計画編(モルディブに行くには)

当時、日本 (JA) から 8Q に渡るにはシンガポール航空かエアランカ航空のどちらかしかありませんでした。 どちらも直行便ではなく、シンガポール航空は シンガポール (9V) でトランジット、 エアランカ航空は スリランカ (4S) で一泊して翌日 8Q というルートになります。 私達は、後述する免許関係の事情もあり、 丸一日無線局の設営に有効に使えるということで、シンガポール航空を選択しました。 このルートだと JA を昼に出発して 8Q 到着は真夜中になります。

(現在はこれ以外のルートもあるようです。詳しくは旅行会社などで調べて下さい。)

渡航準備編

さて QRV するには当然のことながら免許を受けなければなりません。 8Q ではツーリストにもアマチュアの免許を交付してくれます。 JA の免許を持つ人は先ず従免と局免の英文証明を電監 (註:今で言う総通ですね、HI) に発行してもらいましょう。 これらのコピーを添えて 8Q のテレコムに「アマチュア無線をしたいんですが」という手紙を出します。 すると申請用紙と手続きを教えてくれる手紙が返送されて来ます。 ちなみに、これら 8Q のテレコムから送られてくる手紙は大事に保管して、 現地に一緒に持って行くのを忘れない様にしましょう。

8Q の免許には通常のモノと一時使用のモノがあります。 一週間程の滞在なら一時使用の免許で構いません。 テレコムの手紙の指示通りに申請書を記入して申請料を添えて送ります。 この申請料ですが、テレコムの手紙には現地の通貨ルフィアとドルの換算レートが書いてあったので、私達はドルだてで送金してしまい、現地に到着してから「ルフィアにして下さい」と言われました。 JA からルフィアだてで送金するにはどうしたらいいんでしょうか?

なお、特別にコールサインを希望する場合は、この段階で交渉しておきましょう。 実際の免許状は現地のテレコムで渡されます。

ところで宿泊場所もよく考えなければなりません。 旅行書などに詳しく書いてあるように、8Q は小さな島々からなる国で、島一つがまるまるリゾートホテルになっています。 テレコムのある首都や空港もそれぞれ別の島になります。 免許の手続きなどで、これらに足を運ばなければなりませんから、あまり遠くのホテルを選ぶと大変です。 また運用する場所のことも考慮して選ばなければ、水上コテージなんて事にもなり兼ねません。 アマチュア無線をするよ、と事前にホテルに話しておいた方がいいかも知れませんが、あちらの人にとってこういう事は結構あるようで、私達の場合、ホテルの人の対応は手なれたモノでした。

(このあたりの手続きの詳細についてはモービルハム誌に JA1UT さんの連載しておられた記事が非常に役に立ちました。)

運用準備編

8Q では無線機等の持ち込みを規制していますので、 リグやアンテナは税関で止められます。 この時、テレコムの手紙を提示して持ち込む理由を説明します。 リグやアンテナは税関の倉庫に一時預りとなり、 翌日、テレコムで正式な免許状を交付してもらってから 空港に受け取りに行く事になります。 ホテルでスピードボート (いわゆるモーターボート) を手配してもらうと良いでしょう。

さぁ、手はずは全て整いました。後はアンテナを設置して運用するだけです。 昼間は作業するにはさすがに暑いので、少し涼しくなるまで昼寝です。 実際に現地に行って気づきましたが、この島は意外に木が多いのです。 運が悪いとアンテナを建てる場所に困るかも知れません。 一応、場所をホテルの人に相談して見ました。 「どんなアンテナだ?」と尋ねられたので、アンテナの取説を示して説明しました。 当然の事ですが、他のお客さんの迷惑になるような建て方はホテルが許可してくれないでしょう。

地面の様子は、表面は砂地でも少し砂を払うと土になります。 とくに基台を置く事もなく数本のステー線を張る事で 地上高 6 mのアンテナをあげる事が出来ました。 砂地にアンテナの小さなネジを落してしまうと致命的です。 十分な予備と小物類を広げられる容器が必須です。

電源は 200 V で、コンセントの形状などは旅行解説書にある通りですが、 ホテルによって若干違う事もあるようです。 事前に確認しておくのも大切ですが、やはりその場で何とかしてしまう程度の装備が、 いざと言う時、役に立ちます。

運用編

私達が 8Q を訪れたのは 1992 年の春で、サイクル 22 がやや山を過ぎたかな、 という時期でした。 当然の事ながらヨーロッパ (Eu) はほぼ 1 日中聞こえ、 JA とも 7、14、21、28 MHz で QSO 出来ました。 50 MHz は私達のビーコンを呼んで来てくれた局もいたのですが、 QSO には至りませんでした。

ついつい綺麗な海の誘惑に負けてマジメに QRV してませんでしたが(^^;、 8Q からの伝播について詳しく紹介します。

まず、14 MHz です。このバンドではほぼ 1 日中 Eu が聞こえていますが、 やはりメインは夜間の伝播です。 JA に向けては大体 1400Z くらいから聞こえてはいますが、かなり弱く、 およそピークになる 2200Z くらいには同時に Eu に対しても開いているため、 Eu のパイルの中を突き抜けなくてはなりません。 パイルを受けている方としてはなかなかツライ状況でした。 JA が開いた後は徐々に アメリカ (W) の方へ移っていき、 およそ 0000Z くらいが W の東方面がピークになります。 一方で、西海岸とは伝播上かなりツライ関係にあるようです。 狙い所は 1400Z から 1600Z くらいで Eu に紛れてポツポツ呼んで来る西海岸を拾い上げる、という具合でしょう。

次に 21 MHz ですが、 このバンドでの JA 向けパスはなんといっても 1200Z から 1300Z くらいでしょう。 およそ 0900Z くらいから JA 向けには開き始めているみたいですが、 14 MHz で JA が聞こえ始める時間前にかけて、 JA の独壇場とも言える強力な入感でした。 また 2100Z くらいから Eu に続いて再び JA 向けのパスが強くなります。 だいたい 2300Z から 0000Z くらいにピークを迎えて、 その後は W の中部〜東部へと徐々に移っていきます。 14 MHz と似た傾向と言えると思いますが、 若干、時間差、地域差のあるところが面白いですね。 実際、運用してる方としても、こんな地球規模でのコンディションの移りかわりを感じるときが、一番楽しかったです。(^^)

さて 28 MHz です。このバンドのログを見ると 0400Z から 1400Z と、 やはり日中のパスが重要なようです。 JA 向けには特に強烈に開けると言うこともありませんでしたが、 日中、赤道方向のオーストラリア (VK), インドネシア (YB), パプアニューギニア (P2), グアム (KH2) というところがコンスタントに開けている中で、 ポツリポツリと QSO ができました。


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