K B C ニ ュ ー ス



 第 25 号
◇ 96関東ARDF競技大会特集 ◇
(平成8年10月19日発行)


                       
■■  関東大会に参加して ■■

                    JQ1LCW (東京 山上淑子)

 私の今年度の夏は,7月14日の関東大会から始まった。その日は,第2回Reg.3ARDF大会(オーストラリア)に向けて出発の日でもあった。そのため,山梨県支部長はじめスタッフの方々には大変ご迷惑をおかけしてしまった。
 関東大会とVK向けの準備をして,13日午後清里を訪れた。一緒にVKへ行く人の紹介で宿に入り,大会の予習(?)をする。どんな狐かと,狩り人は,大会の集合場所を参考に,狐の放たれているエリアを想定してみる。今大会は,標高もあり,きついだろうとワイワイ,ガヤガヤ。ARDFの楽しみは,もうここから始まっている。大会当日,林関東本部長の挨拶の中でモンゴルの話がでた。その時は思ってもみなかったが,VKの後で,JTへも行くことができた。
 VK行きの時間に遅れないように,またけがをしないようにと気にしながらも,清泉寮をスタートしてしまえば,後はいつもの調子。受信開始で,各FOXの配置をさぐり,探す順序を組み立てる。今回は高低差を考え,NO2から捜す。 NO2をパンチした後,サイクリングコースを下った。 NO5,NO3パンチの後,NO1でウロウロ時間を食ってしまい,あきらめてゴールへ。ゴールまでの登りのきついこと。かけてるつもりでも,ゼイゼイハーハーヨロヨロ。
 結果は,YL第3位で,全国大会に参加できず残念。ゴール後は,大急ぎでスタッフの方に清里駅へ送っていただいた。おかげで上野〜成田へは順調だった。例の美味しいと評判の清里のアイスクリームは次のチャンスに是非味わってみたい。
 今まで各大会に参加して,一枚一枚心に残る地図のページを増やしてきた。森や野原で独りぼっちになって心細い自分,一歩を進めねばゴールできないと走っている自分にファイトとエールを送る。途中で出会った動物や花もかわいい。その時お世話になった人,一緒にかけた人が懐かしい。ARDFもHAMの楽しみ方の一つ。もっと多くの人にこの楽しみをと思う。
 これまでお世話になった方々に感謝しつつ,私も何かお役に立てればと思うこのごろです。


                     
■■96関東地方ARDF競技大会盛大に終わる■■

              J E 1 S P K 
                 (山梨ARDF副実行委員長 青柳 正輝)

朝気「まるしん」での最初の説明会・・・・。
 平成7年12月8日,秋山支部長さんより,来年「96関東地方ARDF競技大会」を山梨県で開催したい・・・とのお話。昨年開催された栃木県の資料を中心に説明がありました。
 過去において私自身,公認のARDF競技大会には2回ほど参加した経験はありましたが,5年も10年も前のこと。ただ参加しただけで等高線の見方,コンパスの使い方などまったくわからず,ただやたらに「Sメーター」の強く振れる方向へと,みんなの後を続いて飛び歩いただけでした。
 支部長さんよりいただいた資料の表紙を一枚まくると,大会役員と運営班及び審判団名簿の項目,人差し指で名簿を数えました。いちにいさんし・・・,全部で30人ぐらいかな・・・。少しお行儀が悪いですが,「まるしん」の揚げたてのの串カツを食いながら数えました。ええっ・・・,全部で66人もいるじゃんけ。(ため息)

クリスマスイブの日・・・・。
 今日は初めての現地視察の日です。競技会場予定地〜競技者の集合場所〜スタッフの宿泊場所〜JARL関係者の宿泊所などなど,小雪が舞い散る中での視察です。本当に山梨でARDFができるかなあ・・・。いろいろ不安材料を残しながら帰宅,クリスマスイブの夜でした。

平成8年2月9日「まるしん」にて・・・・。
 JN誌4月号への掲載原稿,各クラブへの協力要請についてなどなどの,打ち合わせ会の開催。日程の調整,選手の集合場所,競技会場もおおむね決定。秋山支部長さんは,正月早々に,清泉寮,高根町役場観光課,八が岳少年自然の家へ挨拶まわりをしていただいて本当にありがとうございました。
 5月11日,甲府市朝気勤労者福祉センターにて,役員・クラブ代表者会議開催。支部長,ARDF委員長,副委員長より経過報告〜これからの予定について話されました。

6月号JN誌(JARL NEWS)地方だより掲載・・・・。
本文の一部を紹介すると・・・ 
 JARL関東地方本部では,次の要領でARDF競技大会を開催します。
日時;7月14日(日),担当支部;JARL山梨県支部,競技地域;北巨摩郡方面,
 申し込み先/問い合わせ先;山梨県甲府市・・・・丹沢修治(JA1BDE)
 この日を境にして,丹沢OMは,本業の電気工事屋さんが二部,ARDFが一部の生活パターンになりました。奥さんも関東各地よりのいろんな人たちの,いろんな電話の対応などでお疲れの様子でした。

清泉寮のアイスクリーム・・・・。
 あと,1か月後に開催される96関東地方ARDF競技大会の会場確認,FOXの隠れ家設定,雨天時の対応,消防署への救急車要請,駐車場確認などの,慌ただしいい一日でした。
 途中,清泉寮のビジターセンターに立ち寄ったところ,秋山先生と山田さんが,何やら親しげに野球帽をかぶったおじさんと話してました。後で紹介していただきましたが,前山梨県副知事の小沢先生でした。先生はこの場所の責任者をなされているとのことでした。
 「清泉寮」で久しぶりにアイスクリームを食べ,あと1か月後にこの地で開催されるARDFが無事盛況の内に終わり,もう一度この場所で,秋山先生とアイスクリームを食べることを約束して帰路につく。
 6月25日,支部長さんとのARDF地図の最終稿校正が終わり,印刷へ・・・。
6月30日,市川大門町民会館にて,審判員打ち合わせ会の開催。実際に送信機をセットし,実地訓練を市川大門町スポーツ公園にて開催。33名出席。
 関東各地をはじめ,福島,新潟,愛知,三重,京都各県より申し込みの書類約80通が丹沢さん宛に届き,それらの書類の整理(都道府県別,クラス別,など。一段落したところで,正式な参加者名簿,スタート組み合わせ一覧表の作成。集合場所,健康診断問診票などを参加者へ返信発送作業などなどなど。)本当にご苦労さまでした。
 申込書類の中には,7月14日の山梨県での大会終了後,翌日にはオーストラリアで開催される「第2回国際アマチュア無線連盟第3地域ARDF選手権大会」に参加する選手の方々も慌ただしい中,4名の方が申し込みいただきました。

1週間前の日々・・・・。
 やたらと気ばかり焦り,嫁さん(JQ1BJA)に,「分担してできる仕事は,みんなにお願いしたら・・・。」当局の性質?性格?を知り尽くした彼女より,ブレークの声がかかる。とりわけ丹沢さんとは,早朝(朝気と市川大門は午前10時までは2時間の時差)より深夜まで,電話,FAX,5.40・44MHZでのコンタクト。気持ちもどんどんたかぶり,時には意見の衝突もあり大先輩に向かい,ついつい大声になってしまったことも何回かありました。
 小学生の二人の子供は案内看板のペンキ塗り,嫁さんは表彰状の作成,誘導旗のミシン縫い,腕章作成などなど・・・,店を閉めてからよくやってくれました。
支部長さんも様子伺いに来ていただき,お茶の頃になると向かいのケーキ屋さんより,ハイカラナな洋菓子の差し入れをしてくれました。それから,峡南ハムクラブの会長,JG1BJF一瀬君も時々,手ぶらで様子を見に来てくれ夜遅くまで作業の協力をしてくれました。

当日の朝になりました……。
 昨日より,酒なし,女っけなしの大部屋2段ベッドで,宿泊付きでなんと,1,100円の八が岳少年自然の家に宿泊して,準備をしていただいた甲府盆地無線倶楽部の皆さんが中心になり,夜遅くまで作業をしていただき,ありがとうございました。
 7月14日晴れ,「いよいよ今日だなあー……。」清里がだんだん近くなるにつれ,胸が昂り,アンテナの付いた他県ナンバーの車が気になる。なんともいえない気分である。午前8時30分よりの受付,大会委員長の挨拶,審判長競技説明,ラジオ体操。午前10時の打ち上げ花火を合図に,第一組がスタート,すべて順調に進み,12時35分,迷子,落伍者もなく予定どおりFOX停波。
 審判員会議では,競技者からのクレーム,問題点,次回への反省点など報告されましたが,特に大きな問題にもならず,順調に進み午後2時過ぎに小雨の中,表彰式が行われました。席上,秋山支部長さんより,「他県からの応援がなければ開催できない所もあるなかで,小県の山梨が充分のスタッフで開催でき,本当にありがとうございました。」と大会講評をいただき,記念撮影後,午後3時過ぎ解散しました。

 支部長さんと二人で青泉寮に挨拶に行き,あの約束のアイスクリームを食べました。
「SPK……。無事になんにもなく,うまく終わってよかったな……。」支部長さんにいわれ,これでやっと終わったんだなア……。 本当にお疲れさまでした。その夜はなんにもしなくて「寅さん」のビデオを途中まで見て寝てしまったようでした。

甲府盆地無線倶楽部の皆さんの協力がなければ,今回の大会は絶対にできなかったと思います。来年は東京で開催とのことですが,会場探しから始まりなにかと大変なことでしょう……。
 昨年の12月からスタートして約半年,なんでもっとわかってたら早くいってくれんで,いまごろんなってから協力してくれといわれても遅すぎるョ……,審判員が25名ばっかで何ができるで……,会場の場所ぐれいSPK,黙ってるから教えてくれェ,ARDFのことは何にもわからんけんど,支部長と丹沢OMにたのまれりゃあ,やらんわけにいかんね……,なんでも言っとくんねえよ,などなどなどなど,お叱りやら,励ましのお言葉をいただきました。何やら,かんやら,いろいろとありましたが,無事終わり安気しました。

 最後に,今回の「96関東地方ARDF競技大会」実行委員長のJN1FNE秋山アキラ先生,山梨県支部ARDF委員長のJA1BDE丹沢修治さん,副実行委員長のJF1KRV塚原泉先生,副支部長のJG1SYM山田修一さん,そして甲府盆地無線倶楽部の皆様,ありがとうございました。


■■ 96 A R D F 競 技 大 会 結 果 ■■

日  時 平成8年7月14日(日)08:30〜
場  所 山梨県北巨摩郡高根町(大泉村)清里
参加人数 70名

< OTクラス >
 1位   JM1JSY  01:04:01  (4)
 2位   JE1XXO  01:06:46  (4)
 3位   JG1BFD  01:10:05  (4)
 4位   JL1NCQ  01:13:52  (4)
 5位   JR1EYZ  01:14:09  (4)

< OMクラス >
 1位 JL1UMA 01:35:26 (5)
 2位 JH1UPI 01:36:56 (5)

< YLクラス >
 1位 JM1JKR 01:41:11 (3)
 2位 JF1JRJ 01:58:02 (3)

< JNクラス >
 1位 奥泉 穂高 01:46:18 (4)
 2位 JJ3BXL 01:40:20 (3)
 3位 7K3XDZ 01:40:22 (3)

◆あとがき◆

 ▼本号は,7月に開催されたARDF関東大会の特集としました。お忙しい中,原稿をお寄せいただいた東京のJQ1LCW山上さんと副支部長JE1SPK青柳さんに感謝を申し上げます。▼青柳さんの原稿にもありますように,大変苦労して大会を開催したわけですが,支部長JN1FNE秋山先生やARDF委員長JA1BDE丹沢さん始めスタッフの皆さん,大変ご苦労さまでした。また,準備,本番とも本甲府盆地無線倶楽部のメンバーに大勢参加,協力いただき感謝にたえません。▼ここでも,本倶楽部の結束,パワーが示され大変結構なことだと思っています。若さが足りないとか昔の勢いがないという声もありますが,今回の様子を見る限り,まだまだ大丈夫,いやこれからだ・・・という感を強くします。▼ロールコール1000回をまもなく迎えるわけですが,今後も倶楽部の活動を盛り上げて,「でっかい趣味」アマチュア無線をじっくり楽しんでいきたいものだと思うこの頃です。▼なお,今回の特集に掲載できませんでしたJA1BDE丹澤さんの原稿を次号に掲載予定です。その他,倶楽部員各局の原稿をお待ちしております。インターネットのEメール利用の場合は,iz.tsuka-322@nifty.com にお送りください。                     (JF1KRV記)
 

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