ベトナム・スタディーツアーレポート


        充実感いっぱいのスタディーツアー(96.12〜97.1)
                                JA8RAT / 西田 裕一

         今回のスタディーツアーで初めて海外の局を運用できたことも大きな経験で
        したが、3W6JPの運用時間の制限等があったおかげでその他の視察や観光
        ができ、内容の豊富なツアーだったと思います。

         3W6JPの運用

         海外局の運用も初めてですが、11月の国試で2級アマチュア無線技士になっ
        た私にとって 14MHz帯で波を出すのも初めてでした。バンドのどこで波を出し
        たら良いのかも分からない私でしたが、上田さん(JA8EOM)からアドバイスをい
        ただき、声を出すことができました。私は、CWがお粗末なため7,14,21MHz帯
        のSSBで運用しました。だんだんと調子が出てくると、波を出し慣れている
        6mのEsの時のような感じでJAの各局と交信することができました。

         本局は、PTの Training Centerの中にあるため私たちが運用しているとき
        にたくさんの学生が見学しに来てくれました。興味深く見ていた学生の中から
        一人でも多くHAMに関心をもってくれたらと思いました。

         学校の視察

         念願の学校を見に行くことができました。今回のツアーをサポートしてくれ
        ましたAi氏の紹介で見学を許された学校が主でしたが、竹中さん(JF8TYR)と
        飛び込んで見学させてもらった幼稚園もありました。

         1.Vietnam Post & Telecommunications Training Center U

          3W6JPは、ここにある一室で運用しました。その部屋の入り口にはX
         V2Aの標識板もありましたが、現在では3W6ARが運用されています。
         PTの専門学校で、朝から夜遅くまで学生の出入りの多い学校でした。仕事
         が終わってから勉強しにきている学生もたくさんいました。ある教室をのぞ
         くと黒板にMS−DOSのパスの設定について板書されていました。

         2.Lisado Communication & Electronics Company 内の学校

           LSDという会社の学校ですが、学生は1と同様の感じがしました。トラ
         ンジスター回路や測定器の授業が行われていました。案内された一室にはH
         Fのリグが2台あり、アンテナも設置されているようですが、免許がないの
         で電波が出せない状態でした。

         3.幼稚園

           竹中さんと飛び込みで見学を許されました。こざっぱりとした幼稚園で尋
         ねたときには園児が3人しかいませんでした。子どもを迎えに来ていた母親
         もいたので、下校時間を過ぎていたのかも知れません。写真を撮るときに子
         ども以上に先生が照れていたことと掲示板にユニセフのパンフレットがはっ
         てあったことが印象的でした。

         4.Thuan聾学校

           ホーチミン市から70km離れたところにあり、 300名の児童生徒がいるとて
         も大きな聾学校でした。子どもたちは、親元を離れて学校生活を送っていま
         すが、笑顔がとても良い、素直そうな子どもたちばかりでした。首から補聴
         器をさげ、月日の学習や方程式の授業を受けていました。2名の生徒が聴覚
         訓練をしているところを見学させてもらいましたが、一所懸命に先生と同じ
         発音をしようとがんばっていました。授業は男女いっしょでしたが、食事や
         生活の場は道路を隔てて別れていました。

         5.青少年文化センター

           原先生(JA8ATG)がここでHAMについての講義をしました。受講していた
         生徒の年齢層は、中学生くらいの少年たちから大人までで教室いっぱいと
         なっていました。原先生が用意したOHPやJARLのVTRを中心にHA
         Mについての説明がなされました。そのあとモールスコードの簡単なゲーム
         をしましたが、モールスコードをすでに覚えている受講生も多くいました。

          この日は日曜日でしたが、原先生の講義の他にも多くの講座が開かれてお
         り、ベトナムの人たちの勤勉さに感心しました。

         6.軍属(?)の小学校

           ここは、非常用電源で大当たりをした軍の関係者がつくった学校です。英
         語のLL教室のようなコンピュターの部屋には驚かされました。子どもたち
         も休み時間に街の子どもたちが飲めないようなペプシーコーラを飲んでおり、
         さしずめエリート養成校といった感じがしました。

          7.街の子どもたち

           街には、学校に通わず観光客相手に物売りをする子どもたちがたくさんい
         ました。もしかすると学校に通っている子どもたちより多いのではとさえ思
         えるくらいでした。毎日の生活をすることに必死でぎらぎらとした目をして
         いる子どももいますし、笑顔で物を売りに近づいてくる子どももいましたが、
         ベトナムの人たちがもっているバイタリティーをこうした子どもたちからも
         感じることができました。

          ある小学校の子どもたちが通りに出て音楽の授業をしているのをうらやま
         しそうに見ていた子どもの表情と、ベンタイン市場の中で扇子売りをしてい
         る日本語と英語がとても流ちょうな少女ダナのたくましい笑顔が今でも忘れ
         ることができません。

         Mr.Ai

        今回のツアーをあらゆる面からサポートしてくれたAi氏(3W6ARのマ
        ネージャー)に大変感謝しています。彼のおかげで3W6JPの運用やいろい
        ろな学校の視察ができ、そしてベトナムのおいしい食べ物(揚げ春巻きがおい
        しい)やベトナムの習慣などに接することができました。Ai氏は、わざわざ
        越日辞典と日越辞典を買ってきてくれ、私は街の本屋で売っていた小学校の英
        語の教科書を示しながらベトナム語と英語と日本語で会話をしました。言葉は
        十分に伝わらなかったかもしれませんが、日本に帰ってきても再びベトナムに
        行きたいという気持ちにさせられるのもAi氏の存在が大きいと思います。

         終わりに

         家についてすぐに、家内にまたスタディーツアーに参加させてくれと頼むと
        あきれた顔をしていました。初めての参加で、大変充実した気持ちで日本に
        帰ってこれたのは、夏にベトナムに行かれた若林さん、熊谷さん、石井さん、
        関口さん、そして原先生を隊長として今回のツアーにいっしょに参加した上田
        さん、竹中さん、曽福さん、瓜生さん、熊谷さんのおかげだと思います。本当
        にありがとうございました。

         今回の経験を生かして、私のHAM LIFEをより一層楽しいものにして
        いきたいと思っています。



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