上級ハムの国試問題をうだうだ解くコーナー 第7弾 


平成27年12月1アマの無線工学から、めんどくさそうな問題を抜粋        AEGの部屋に戻る

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A-25
図は、接地板の接地抵抗を測定するときの概略図である。図において端子①~②、①~③、②~③間の抵抗値がそれぞれ8[Ω]、5[Ω]、7[Ω]のとき、端子①に接続された接地板の接地抵抗の値として、正しいものを下の番号から選べ。ただし、接地棒の長さ、接地板と補助接地棒の配置及び相互の距離は適切に設定されているものとする。



1 1.5 [Ω] 
2 2.0 [Ω] 

3 2.5 [Ω]
4 3.0 [Ω] 
 3.5 [Ω]

よく出る問題です。

普通、抵抗値を測るには2点間にテストリード棒をあてて図ります。
①の接地抵抗を図るには、一方は①にテストリード棒をあてても、もう一方が地中の中にあるので測れません。

もう一方を②にすると接地板から補助接地棒までの直列の合成抵抗値になってしまいます。




①と③でも同様、②と③だと②の補助接地棒から③の補助接地棒までの直列合成抵抗値になります。



ところが、問題に当てはめると

①から②までが8Ω
①から③までが5Ω
②から③までが7Ω

ということは、
抵抗がそれぞれ直列に繋がっているので、
仮に①をX、②をやY、③をZとすると

X+Y=8・・・ア
X+Z=5・・・イ
Y+Z=7・・・ウ

・・・で、問題は接地板の接地抵抗Xを求めたいのですから、
3つの? X、Y、Zに対しア、イ、ウの3つの式があるので連立方程式で解けることが分かります。

アを並び替えて Y=8-X・・・(ア)
ウを並び替えて Z=7-Y・・・(ウ)
イ式のZに(ウ)の7-Yを代入すると
X+7-Y=5
上の式のYに(ア)の8-Xを代入すると
X+7-(8-X)=5
2X-1=5
2X=6
X=3[Ω]

X すなわち①の接地抵抗は3Ω
答えは4番

このような問題では、問題を読みながら絵を描くことが大切です。

どうでもよいことですが、接地抵抗は低い方がよいです。
接地抵抗が高すぎると設置している意味がなくなります。

接地板、補助接地棒までの距離は5m~10mとされています。
(CQ出版の上級ハムになる本には10m程度とありました)
ちなみに筆者はこの方法で測ったことがありません。アパマンハムなので庭がありません。

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