2005年7月 第106号
☆☆ 見附市防災訓練に於ける通信確保および情報伝達訓練
JA0DRO 三本 文夫

見附市防災訓練に於ける通信確保および情報伝達訓練

 6月19日(日)に見附市で防災訓練を実施するにあたり、見附市企画調整課から防災訓練参加要請を受けた。緊急役員会で我々に出来ることを検討した結果、市民活動支援補助事業のこともあり、430MHz帯レピータ(中継用無線局)と乾電池で働く小型小出力ハンデートランシーバーを使用して、各地区避難所と対策本部間の通信確保および情報伝達訓練を行うことにし、クラブ標準様式の非常通信記録簿および通信訓練記録簿の修正を含む具体的なプランを立案した。

2.見附市と我々との窓口および見附市との打ち合わせ

 この訓練参加の話は企画調整課からあったので、企画調整課に連絡をとり同課の担当者(注:アマチュア無線免許取得者)から対応していただくことになった。6月6日打ち合わせ会議を持ち、見附市防災訓練要領と我々のプランとのすり合わせと、対策本部での我々の役割などを確認した。また対策本部での移動アマチュア局設置場所や、机などの借用願と掲示物の概要なども確認した。

3.この事業のクラブ員に対する周知

 前記打ち合わせ会議の結果を受け、クラブ員宛に防災訓練参加要請と訓練方法や通信記録簿用紙を記載した会報『お知らせ版』を作り手配りで配達した。

4.訓練前日までの準備

PR掲示物 以後、連日レピータなどを駆使して、訓練参加の周知や参加可能者の把握と担当部署の割り振り、対策本部用無線機の用意と点検、記録簿用紙など事務用品の確認および「アマチュア無線と非常通信」と題した掲示物の作成などを行なった。
 訓練前日には、企画調整課との最終打ち合わせと、対策本部に設置予定の無線設備による動作および中継無線局へのアクセス確認などを訓練予定会場で行った。

5.防災訓練当日 平成17年6月19日 見附市中央公民館へ本部局としてJH0YXLを移動運用

08:00 役割分担のとおり担当部署へつき、対策本部移動局ならびに各地区避難所の小型移動局ともに無線機の動作確認を行う。
08:45 当無線クラブの訓練開始。と同時に本町3丁目の移動局より「月心寺の裏山で土砂崩れ発生」と第一報が入電。復唱しながら記録簿に記入する。
訓練通信開始
08:50 この情報を対策本部報告者席へ駆けつけ報告し復唱確認を受ける。
対策本部へ報告
以後10:25までの間、各地区避難所へ移動したクラブ員との間で通信状況確認および避難者数や状況の伝達訓練を実施した。
通信状況のまとめ

6.訓練結果

訓練結果〜・出動人員14名(対策本部2名+移動および本部手伝い12名)
・交信情報件数34件(通信内容は次ページのとおり)
・細越から東方面での移動参加局がなかったが、普段このレピータを使って栃尾市街地、長岡市全域、三条市全域と、遠くは新潟市郊外や上越市辺りまで通信出来るので、見附市内は問題なく通信可能と考える。

7.問題点と解決(反省)に向けた今後の対策

 対策本部移動局側で障害が発生した。
問題点 対策案
普段あまり使わない無線設備を使用したため正常動作しなかった。 とりあえず予備機を使用したが、使い慣れた機器を使うべきと思う。
通信や情報伝達訓練は定期的に行うことが良いと考える。
借用していた商用電源が訓練の初期段階で停電し、復旧しなかった。 すぐにバッテリーと直流12ボルト仕様機に取替えて訓練を続行した。
災害時には商用電源をあてにしてはいけないと言う戒めか。
時々通信が途絶え最初原因がわからず悩んだが、大勢の避難者が避難所玄関を通過する時と連動している事がわかった。 これは新体験だった。人間が電波の遮蔽物になることは予想していたが、無線通信にこれほど影響が大きいとは思わなかった。臨時運用であっても、通信アンテナは屋外設置が原則である。

8.総括

 我々アマチュア無線技士が実際に非常通信を行ない、地域社会に貢献することがあるとすれば、それは電気・有線電話・携帯電話・防災無線・公的通信網などが、壊滅的被害を被る非常にまれな大災害発生直後であると考える。
 何故ならば、我々は公共の電気や電気通信網が使えなくなった非常時でも、今では何処にでもある携帯あるいは車載無線機に乾電池や自動車バッテリーや太陽光発電パネルなどを電源とし、電線の切れ端をアンテナとして臨機に対応し、中短波から光に近いところまでの非常に幅広く使用を認められている電波を使って、見附市と隣接市町村の通信確保はもちろん、世界中と通信を行なう技術を持ち合わせているからである。
 万が一に備え、日頃から最新の電子技術研修や通信技術訓練を行い、今回構築された見附市と当無線クラブとの連携パイプを大事にしていきたい。
 最後に、昨年の大災害により被災された方々の一日も早い復興と、我々が非常通信を行なう機会が無いことを祈って報告を終わる。
参加局
  本部局及び移動局 JA0DRO JA0EVI JA0KR JA0ABZ JH0HZF JF0RVX
  移動局 JR0HIF JA0QLX JH0JFI JR0GSJ JH0BOG JA0ICR JA0ELY JI0BYH
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