非常通信を想定した通信実験2013

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 JARL岡山県支部は、2013年4月14日(日) 9:00〜12:00、非常通信を想定した通信実験を行いました。
 当日参加いただいた皆さんからのレポートを掲載させていただきます。


 

 エントリーbP
JR4EUD 吉野誠治さん
  JA4YMC 北房AMC
  中国広域防災WiRES 主宰

QTH. 総社市高間山山頂(533m)
 
◆中国広域WiRESを、防災に特化したルーム「0852長崎赤十字無線仕団」を介した実験として実施しました。予め打ち合わせを綿密に実施し、マニュアルの手配等を行い、通信実験に臨みました。11:00から約1時間の参加でしたが、非常通信実験でWiRESUで密に電波が出せたことは、とてもよい経験となりました。
 
 なお、前日に発生した淡路島での地震では、地震発生後10分程度で岡山の情報を発信し、安否確認情報の一助になりました。
 総交信局数 135局
 (前日からの50MHzの交信数含む。)
機材 FT-655 TS-590 FTDX-3000
    FT-7800 HRI-100
    50MHz 9ele.八木 13mH
    モービルホイップ
    ソーラーパネル 50W
    発電機 900AV
    蓄電池 320Ah  
 災害時の利用について、多くの方が取り組まれているWiRESUを使ってのご参加、ありがとうございます。スペースの関係で、詳しく掲載できませんが、機会がありましたら、災害時に有効なWiRESUの活用方法について、ご紹介いただければと思います。
             <JARL岡山>
 
 エントリーbQ
 JL4SXA 服部俊明さん
 QTH. 広島県三原市(モービル)

 機材 IC-7000M 50W
     モービルホイップ
       144/430MHz用 SB-2
       144MHz用 SG-2000
       7MHz用 MD-200
     車載バッテリー

 
◆災害時を想定し、次のような条件で参加しました。
 ・商業電源は、使用できない。
 ・最小限の設備として、車載バッテリ
  ーとモービルホイップを使用。
 ・被災者になった場合を想定し、パン
  と水で参加。

 現地到着後、昨日は良好だったHFアンテナのSWRが落ちません!
 11:00に、アンテナをSG-2000からSB-2(1/4λ)に換えたところ、430MHzで紀の川市から応答がありました。
 帰宅後、HFアンテナのSWRは、1.5以下に下がっており、1局交信できました。
 
 【7MHz SSB】
 京都府京丹後市 59  (帰宅後QSO)

【144MHz FM】
 神戸市西区    59
 愛媛県今治市   59
 広島県廿日市市 59
 岡山県倉敷市   59
 神戸市北区    59 QRP 2.5W
 広島県広島市   59 QRP 5W
 香川郡直島町   59
 香川県丸亀市   59
 山口県周南市   59 QRP 1W
 岡山県井原市   59 QRP 5W
 
【144MHz SSB】
 広島県尾道市(因島) 59

【430MHz FM】
 和歌山県紀の川市 59
 岡山県浅口市    59
  開始早々トラブルに見舞われたとは、大変でしたね。でも、こうしたことは、誰にでも起こりうることです。さて、皆さんは、この原因は何だと思われますか? そして、どう対処されますか?
 いただいたデータからは、ロケーションがわからないのですが、RSレポートを見る限りでは、条件の良いところのようですね。モービル局の利点を生かされた運用と思います。
 また、食料をパンと水のみとしたことは、災害時の運用環境に近づける点から、必要な取り組みですね。でも、あまり度を過ぎませんように・・・。
             <JARL岡山>
 
エントリーbR
JH4LPY 梶田英司
 
D-STAR JP4YDV管理団体メンバー
QTH. 倉敷市

 機材 ID-91 5W
 付属ホイップアンテナ

 
◆私は、所用のため、通信実験には参加できませんでしたが、前日の淡路島地震の発生直後から、D-STAR JP4YDV(倉敷430)を使って情報収集を始めました。
 幸い被害発生の情報はありませんでしたが、倉敷市の防災施設を間借りしていることもあり、災害時の活用について研究する必要があると感じました。
 以上、通信実験とは関係ありませんが、報告させていただきます。
   
 昨今は、携帯電話やスマートフォンの普及で、ツイッターやLINEなど、災害時のSNSの活用も研究されているようです。災害時のアマチュア無線の活用も、これまでの延長線上で考えていたのでは、時代に取り残される状況も生じつつあります。
 そんな中、JR4EUD吉野さんのWiERSUによる通信実験は、新しい取り組みとして参考になります。
 無線か?ネットワークか? WiERSUやD-STARは、ネットワークに依存する部分があります。災害の形態により、それらをどう組み合わせていくかが今後の課題です。
 何はともあれ、我々アマチュア無線家は、「まずはやってみる」こと!そして、日頃からの「人のネットワーク」が、一番大切だと思います。
            <JARL岡山>
   
 
JARL岡山県支部