倉敷市50周年記念事業
 ARISSスクールコンタクト in 倉敷

倉敷市立帯江小学校

2018年9月26日(水)



宇宙飛行士に、全員質問できたぞー!


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<作業初日> 9月2日(日)
◆アンテナの設置作業 

  7月7日、市内で未曾有の大水害が発生し、その後、気温が40 ℃にもなる夏の猛暑、相次ぐ台風の襲来など、厳しい気象に見舞われた倉敷市ですが、少し暑さが和らいだ9月2日(日)、アンテナの設営作業を開始しました。

 左から、JO4HXJ、JH4TYE、JM4VZH、JH4PBQ、JA4GVA
 

◆同 上
  サテライト用F9FT(11エレ・クロス八木)とローテーターを取付け、動作を確認。


 左から、JM4VZH、JO4HXJ、JA4CZM
 

◆ルーフタワーの設置状況
  実施日時が決定したことから、ISSの通過コースを割り出し、高架水槽が障害にならない位置にルーフタワーを設置しました。
   台風が接近しているため、ローテーターをビニールで覆い、初日の作業を終了。
  ビニールが、風でパタパタして破れないよう、ピッチリ設置。
 

 ◆先端部の工夫
  屋上は、水勾配が付けられているため、足場用パイプを利用して安定させます。先端に取り付けている、長さ20cmのパイプがミソ。(JH4TYE作)
 

 <作業2日目> 9月15日(日)
◆児童の操作訓練

  実施日が迫った土曜日の午後、児童の英語の発音と、PTT操作の訓練を行いました。
 左は、児童の様子を見守る浅原校長先生。

 何回か行ううち、児童たちの声も大きくはっきりとしてきました。いかに英語の発音に近い「カタカナ」を教えるかがポイント。
 

<作業3日目> 9月17日(月祝)
◆アンテナの取付方法を改善

  フランス生まれのF9FTは、華奢な構造です。スタック・ブームのグラスファイバー・ポールを一部切断して、取り付け方法を改良しました。
 また、写真ではわかりませんが、ローテーター付近は、内部に金属パイプを挿入し、補強しました。
 カウンター・ウェイトとして、水を入れたペットボトル(2リットル)を2個使用。
  屋上での作業を終わって、体育館で作業していると、雨が屋根を打つ大きな音が聞こえてきました。セーフ!

 

<本番> 9月26日(水)
◆衛星追尾装置

  制御プログラ(CALSAT32)
を入れたPCと、ローテーター・コントローラー(左)をインターフェース(上、PICNIC)でつなぎます。

  手前は、追尾担当のJA4GVA村上さん。JAMSAT会員。
 

◆使用無線機
  メインのIC-7000M(50W・左端)と予備機のTS−790S(45W)。新スプリアス規格の「開設保証」を受けての無線局免許状の取得となりました。
  リグ2台とアンテナ2基(F9FTと予備のGP)を即時に切り替えられるよう、同軸切替器を2つ使用しました。 
 

◆リハーサル
  本番前のセレモニーに先立ち、リハーサルを行いました。
  児童たちをリラックスさせることが大切です。
 

 ◆開会セレモニー
  会場の体育館には、倉敷市教育長などの来賓をはじめ、在校生や保護者など、約300名が集まり、市内で初めてのスクールコンタクトを見守りました。

  後ろの絵は、倉敷市50周年を記念して、市内の小学校が、それぞれの学区を代表する事物を描いたものです。
 

◆事前学習
  ライフパーク倉敷(市の科学展示施設)の「星の王子様」こと、天文学芸員の三島さんに、国際宇宙ステーションについて解説していただきました。
  さすがプロ、よ〜く分かりました!
 
 

 ◆交信開始!
  17:48、ほぼ時間どおり、ISSのNA1SSからの声が聞こえてきました。
  最初のうち、こちらのシグナルが届いていないような場面もありましたが、なんとか質問に入れました。


  通信担当は、JH4LPY梶田さん。
 

◆お相手の宇宙飛行士は? 
 今回の交信相手は、アメリカ人宇宙飛行士Richard Ricky Arnoldさん。教師の経験もあることから、児童の質問に丁寧に答えていただけました。

  ちなみに、この時の船長は、4年前の井原市立美星小学校のスクールコンタクトでお相手いただいた、アレクサンダー・ゲルストさんでした。
 

◆交信続行
  ISSがフェードアウトする17:58になりましたが、信号は強力です。あと少し、がんばれ〜!

 

◆質問終了
  児童17名全員が、19問の質問全てを行うことができ、ファイナルを送っているところ。児童たちにも笑顔が見られます。
  少し前から、ISS側の無線機が、ハンディ機からモービル機に変更されたため、ダウンリンクは、強力でした。
 
 

◆交信内容の解説
  応援に駆けつけてくれた連島南小学校・萱嶋淑美副校長と外国人英語講師・オグ・ジーンさん(ZL出身)に、交信終了後、内容を説明していただきました。
  無線交信に慣れていないお二人には、聞き取りにくかったこととは思いますが、ほぼ全部説明していただけました。


 (注)ZLクライストチャーチと倉敷市は、姉妹都市です。




◆交信を終わって
  交信終了後、屋上に上がると、美しい夕焼けが広がっていました。

 撮影: JR4XEY大崎さん。
 
 
全員の交信を喜ぶ代表児童たち

当日のビデオは、こちら → ARISSブログ
JARL NEWSは、こちら → JARL Web
新聞報道は、こちら → さんデジ
 
 ◆質 問

(1) Japan has been affected by heavy rain and earthquakes this sumer.
  Could you give us some advice how to overcome problems?

(2) How do you decide when it is day or night?

(3) Why did you want to be an astronaut?

(4) In 50 years from now, will we be able to live in space?

(5) What makes you happy in your mission?

(6) What makes you scared in space?

(7) What language do you speak on the international space station?

(8) How do you see a shooting star in space?

(9) What's the best thing about the earth when you see it from space?

(10) What kind of exams and tests did you take to becaome an astronaut?

(11) What do you want to eat when you come back?

(12) How do you spend your free time?

(13) What is your favarite space food?

(14) Is your spacesuit hot?

(15) What kind of traning did you do?

(16) What's inconvenient in space?

(17) What experiments do you do in space?

(18) When do you want to go back to Earth?

(19) How do you use the toilet?



 ◆結 果
    約9分30秒の交信時間のうちに、児童17名全員が、19問の質問全てを行うことができました。
   

 ◆交信内容(訳) 
   日本語訳は → こちら

 ◆ビデオ映像
   
ビデオ映像 → ARISS Japan

  ★ 8N4KLO実行委員会メンバー
     JH4LPY 梶田英司  実行委員長・通信担当
                   (JARL岡山県支部、倉敷市役所ハムクラブ)
     JA4GVA 村上 忍  副実行委員長・衛星追尾担当 (JAMSAT会員)
     JR4XEY 大崎二郎  アンテナ設営・記録写真担当 (JARL岡山県支部)
     JH4TYE 平野耕平  アンテナ設営 (JARL岡山県支部)
     JA4CZM 坪井和真      〃    (JARL岡山県支部)
     JM4VZH 菅 紀浩      〃    (JARL岡山県支部、鷲羽ハムクラブ)
     JH4PBQ 富山 至      〃
     JO4HXJ 佐藤 章       〃    (JARL倉敷クラブ)

 ★ 倉敷市立帯江小学校
     前校長・松永喜樹 様
     校長・浅原真由美 様
     教頭・武政 様
     鳥越先生ほか、教職員の皆様
     

  ★ NASA、JAXA、ARISS Japan、倉敷市教育委員会、倉敷市科学センターほか、
    ご協力いただいた皆様に感謝します。 ありがとうございました。
 
   
 
JARL岡山県支部