レピータの利用方法


 レピータの紹介ページや,レピータの仕組みのページもあるように,レピータは送受信用の周波数に,異なる周波数を使用し,レピータ装置の送信機のスイッチをON/OFFするために,88.5Hzのトーンを使用しています。

★430MHz,1200MHzのレピータは簡単に利用できる!

 古い無線機でレピータ運用をおこなう場合,29MHzや2400MHz以上のレピータなどを使用する場合などには,送受信周波数差(オフセット周波数)の設定や88.5Hzのトーンエンコーダーの設定をあらかじめおこなう必要がありますが,レピータ運用が盛んな430MHz帯,1200MHz帯の場合,最近発売されている430MHz帯,1200MHz帯用のFMトランシーバーには,トランシーバーの受信周波数をレピータのダウンリンク周波数に設定すると,自動的にオフセット周波数とトーンの設定をしてくれる機能が装備されていますので簡単にレピータを活用することができます。

■各社のレピータの自動設定機能の名称■

●ARS(バーテックス・スタンダード,Automatic Repeater Shiftの略称です。
●オート・レピータ機能(アイコム)
●オートマチック・レピータ・オフセット(ケンウッド)

●レピータ機能(アルインコ)

 それぞれ名称は異なりますが,内容は共通で「受信周波数をレピータのダウンリンク周波数に合わせるとオフセット周波数の設定と88.5Hzのトーン信号が自動的に設定されレピータへのアクセスが可能となる機能」です。各社モデルとも,標準設定でこの機能がONになっています。通常はONのまま使うことをおすすめします。機能設定を解除(OFFに)した場合,レピータ使用時に設定操作が必要になりますので注意が必要です。設定変更などの詳細は,お使いの機種のマニュアルを参照してください。



★レピータの利用の交信は簡潔に…手短に…

 レピータはハンディートランシーバーなどの,小さなパワーでも広範囲に交信を楽しむための便利なシステムです。レピータのカバーエリア内には,多くの利用者がいます。レピータには長時間の連続送信を防止するため,タイムアウトのタイマーが設定してありますが,レピータを使った交信はできるだけ多くの利用者が効率よく運用できるように,簡潔明瞭に手短な交信を心がけましょう。
 また,無意味なカーチャンク(レピータの起動を確認する無変調の送信)も周りの利用者の迷惑になる場合がありますので,できるだけしないようにしてください。