TARC NEWS 279号 2015年1月12日発行 http://www.jarl.com/tarc/
TARCNEWS
TDKアマチュア無線倶楽部
JM1ZOR発行責任者JM1EMK
JARL登録番号 10−3−49


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お正月は気楽な運用のはずだった

東京 JA1KHV 松井 淳

 正月は固定局から気楽にQSO Party、墨田川七福神アワード参加、多くのバンドQSOを楽しもうと思い、いつもの固定機が並んだシャックでは無く、私の事務机でテレビも観ながら運用出来る様、フルバンド移動機で「お気楽シャック」を整えて参加しました。
お気軽シャック
お気軽シャック
机上の無線機はこれだけ!
机上の無線機はこれだけ!


運用が思う様にできない

 まずは正月2日の午前中に"QSO Party"に参加。例年より込み合っている430MHz/FMバンドを掻き分けCQを出して行ったのに、小一時間経っても10局程度しか交信出来ないの です。

 変だ、変だと頭の中で色々と考え、チェックしまくり。
臨時に揚げたGP(10mH)が悪いのかと調べるとSWR=1.15と正常なので IC-7000の表示を切替えてマイクゲインをALC値で確認すれど振れず当然、送信出力表示も触れない(FM変調なので送信時にはパワー表示は大きく振れるはず)。

 これはリグが駄目だと慌てて予備機(IC-706)に交換して、どうにか午前中に26局との交信が完了しましたが途中から、送信している自分の声が、自分のAF回路に真面に廻り込んで同時に出て来てしまう始末。交信相手に確認しても、相手にはクリアーに届い ているとのレポート。

原因を徹底調査

 QSO Partyのノルマ20局は越したので、本格的に原因を探しを行った結果、IC-706、IC-7000等の移動機は、リグ本体と操作パネルが分離して、専用のケーブルで離して運用できるのですが、このケーブルを使用せずに直結しても、これらのコネクターピンの接触不良で起っている事に気付き ました。

分離運用形態
分離運用形態
本体コネクター形態
本体コネクター形態
専用ケーブルのコネクター
専用ケーブルのコネクター


位置決めが甘くなる

 これらの接続コネクタにはスプリングコンタクトピン構造が採用されており、このコンタクト面が汚れたり(汚れによるコンタクトピンのスライド動作不良も含む)、そのストロークが小さいために互いのコネクターの位置決めが甘くなる事(長期間に何回もの抜き差しの結果)などが原因で した。    下写真で、a:専用ケーブを挿したままの状態(1mm強の隙間が出来、この状態では動作しません)、b:それを押し込んでネジで位置多決めした状態(ようやく動作)、c:直結の際に本体とパネルを合せた始めた状態、d:ロックが利くまで合わせた状態(約1mm近く位置ずれを起こし、動作不良が多い)、e:仕方なくガムテープでズレを補正した状態です。

対策

ズレ写真集
ズレ写真集

 今まで当局を含め多くのフレンド局が変な送信不良に陥ったり、音声の廻り込みが起きたり、操作パネル側で電源をオン/オフすら出来ない等の 現象に会い都度、アイコムに修理に出すも「異常なし」で戻って来る事がありましたが、これらのコンタクトピンのメンテナンスと、コネクターのセット位置の確認で防げることが今更、判った次第です。

対策としては「接点洗浄剤」で洗浄、汚れをふき取る事で、ピンの状態は回復しましたが、各コネクターの位置決めがあまくなっている点は直し様が無いので、注意して運用せざるをえない状況です。

各局も日頃のメンテナンスと対策を怠らない事で対応してください。



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