TARC NEWS 307号 2016年6月21日発行 http://www.jarl.com/tarc/
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TDKアマチュア無線倶楽部
JM1ZOR発行責任者JM1EMK
JARL登録番号 10−3−49


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Contest

2016年AADX-CW参戦記

千葉 7K3OWM/JA0ASI 山下信一



コンテスト中の筆者とシャック
コンテスト中の筆者とシャック
 6月18日(土)(9:00JST)〜21日(月)(9:00JST)で開催されましたAADX-CWに2年振りに参加してみました。
残念ながら予定の行事が他にあり、フルタイム参戦はできませんでしたが、土日の午後を中心に成田の自宅でトータル8時間ほど頑張ってみました。

<リグとアンテナ>

 固定局7K3OWM、マルチバンド/ローパワーで参戦しましたので、トランシーバーはYAESUのFT-950/100W機です。

 アンテナは昨年、20年以上屋根に上げていたルーフタワーとビームアンテナ(21MHzおよび28MHzの各4eleHB9CV)とロータリーダイポール(7MHzおよびワークバンド)を降ろしてしまい、代わりにベランダから上げたマルチバンドのV型ダイポール(CREATE330V)です。したがって、以前のコンテストより苦戦することは覚悟していました。

V型ダイポール(CREATE330V)
V型ダイポール(CREATE330V)
<電鍵とロギングソフト>

 ロギングはいつものようにZLOGを使いました。ただし、Windows10とテクニカルシャックのインターフェースDIF-3PlusではZLOGのオートキーが動きませんので、エレキーの手動のみです。

 したがって、ZLOGはロギング用のみで使いました。なお、インターフェースをDIF-3Plusにしている理由はWindows10でJT65-HFが問題なく運用できるためです。 CWのキースピードは運用を通して27WPMにしておきました。

<コンテストの状況>

 (28MHz)
JAのローカルのCQ以外はほとんど聞こえていませんでしたので、28MHzは早々にあきらめました。かすかに、タイと香港が聞こえていたようですが、ゲットできませんでした。

 (21MHz)
いつもは稼げる21MHzもCQを出しているハイパワー局のみで、例年になく寂しいバンドでしたが、なんとかコール専門で16局と10マルチ取りました。4eleビームアンテナであればコンディションが少々悪くてもタイミングの良いときはCQを出して短時間で局数を稼げたのですが、コンディションの悪いハイバンドでのダイポールはさすがに苦戦しますね。

 (14MHz)
土曜日の夕方と日曜日の早朝1時間ほどで結構ゲットできました。マルチの多いヨーロッパが開けていましたのでこのバンドである程度の局数46局と24マルチを稼ぐことができました。

 (7MHz)
夕方以後、JAが聞こえなくなってくる頃北米、南米のハイパワーCQが入ってきました。例年と比べるとWの参加局も少ないようでした。夜はQRVしなかったので局数は伸びませんでしたが、それでも30局、10マルチを取りました。

 (3.5MHz)
新しいアンテナでは、今まで出られなかった3.5MHzがOKなので楽しみにしていました。土曜日の18時〜19時の1時間ほどQRVしましたが、さすがに聞こえてくる局はWがほとんどでしかもちらほらでした。JA局のパイルをかきわけて10局ゲットしました。開局以来3.5MHzのDX局は初めてですのでちょっぴり感動しました。

<コンテスト結果>
BANDQSOPOINTMULTI
BAND=1.9MHz000
BAND=3.5MHz8483
BAND=7MHz308210
BAND=14MHz4612424
BAND=21MHz163210
BAND=28MHz000
BAND=TOTAL10028647
TOTALSCORE 13,442


ということで、コンディション、アンテナ、QRV時間などもろもろの問題もあり、思ったほどスコアは伸びませんでしたが、それなりに楽しめました。

<その他>

 コンディションが悪く受信感度がいまいちだったせいも一部あるかもしれませんが、今回は一発でコールサインを確認できた確率が低かったような気がします。

 DXのプリフィックスが頭にすっと入ってこなかったり、短点だけのS、H、5の確認が遅れたり、おそらくCWの耳が遠くなり始めているのでしょう。これを機会にもっとCWの通常QSOやコンテスト参加を増やして、耳の衰えを少しでも防ごうと思います。

 なお、このコンテストは相手局の年齢がわかりますので、その部分はおもしろいですね。世界的に60歳台が中心だったようで、どこの国もアマ無線の高齢化が進んでいるのでしょう。

 最後に、JT65やPSK31のデジタル通信は低電力、簡易アンテナでも結構DX通信が楽しめておもしろいのですが、古典的なデジタル通信としてのCW(電信)もまだまだ捨てがたい魅力があります。ボケ防止にも大いに役に立ちそうですから、まだCWが未経験の皆さんや途中であきらめている皆さん、もう一度チャレンジしてみたらいかがでしょうか?

                     



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