2023年6月9日JARL会長、JARLワイヤレスネットワーク委員会委員長宛

下記の要望書を提出しました。


   レピーター局 アナログ・デジタル共用運用についての要望(回答依頼)


 日本アマチュア無線連盟におかれましては、平素より会員への様々なサービスやアマチュア無線家

の技術振興、発展のため日々ご尽力されておられることに敬意を表すとともに感謝申し上げます。

 また、当レピーター局(JP1YDH)の運営に関しましても、多大なご協力とご理解を頂き誠にありがと

うございます。

 さて、当管理団体では、2020年2月、2021年6月に2回にわたって現在稼働中のレピーター局の

変更(追加)を要望したところですが、実現どころか、回答すらいただいていません。

 今年の3月には「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線アドバイザリーボード」の提言に基づ

き「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等にかかわる制度改正」が一部実施され無資

格者による「体験運用」や「教育または研究活動のために行う無線通信業務」等が可能になっていま

す。アナログ・デジタル共用運用といった新たな電波への挑戦や電波の状況を楽しむことで科学技術

やワイヤレス技術に対する理解や、電波に興味・関心を持ってもらいワイヤレス人材育成の一部となっ

ていくと確信しています。

 また、日本の高度成長期を支えた諸先輩がたは 戦後の "ラジオ小僧" そのものだった事実は 技術

的探究心が原動力と誰しもが理解しているところ だと思われます。

 今の時代では インターネットの台頭からアマチュア無線人口の減少傾向が顕著ではありますが、

新たなデジタル方式と云う通信方式は技術探究心を刺激するアイテムだと思うところです。

 しかしながら 世界に目を向ければ 米国に於いては D-STAR C4FM DMR など多彩な電波形式で

技術探究心を満たす環境が構築されているようですが 日本国内に目を向けると レピータに関しては

その様な自由な環境には程遠く 技術的探究心を満たされない状況である事は明確だと思われます。

通信世界は常にグローバルである必要性は誰しもが 暗に気付いてる事柄であるにも関わらず 国内の

アマチュア無線環境於いては 新たな"ガラパゴス化" に陥っている状況になっているのではないで

しょうか。

 「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等にかかわる制度改正」のこのときこそ、その

ことを打破する時期であると思います。

 ある総合通信局ではJARLが認めるなら変更も可能との情報も得ています。

再度下記の通り要望させていただきますので実現に向けた回答よろしくお願いいたします。


前回前々回と回答もいただけませんでしたので、今回についてはその理由も含めて文書でご回答い

ただくようお願いいたします。


〇 電波形式の変更(追加)について

レピーター局等の開設基準及び手続等に関する規約第6条(2)のイ変更内容: F2A及びF3E (現

行)から、F2A, F3E, F1D, F2D, F7W への変更。


〇 変更理由

 現在439.66MHzで稼働中のアナログ(FM)レピーター局(JP1YDH)を世界的にも普及しているア

ナログ(FM)・デジタル(C4FM)共用運用することにより、レピーター局の充実化とユーザー局の利便

性向上を図り、FMの他C4FMレピータの新しい通信方式を楽しむことができます。

 また、初心者は、V/Uのハンディ機やモービル機を最初に購入することが多く、遠距離通信の楽しさ

や醍醐味に触れる機会が少ない中で、レピーター通信においてアナログ、デジタルと様々な通信方

式を楽しんで頂くことが可能となりアクティビティがあがり、次のステップへ進むきっかけや、アマチュア

無線の活性化に寄与すると考えています。

 近年増加している自然災害に対する非常時の通信への態勢・整備化において、アナログFMトラン

シーバーを所有する局が未だ非常に多い事からデジタル専用レピーターのみならず、アナログレピー

ターを維持継続することは発災時の有効な通信手段として欠かせないインフラであると考えます。

 現在当レピータ局(JP1YDH)で稼働している機器は八重洲無線「DR-1XJ」で、同機種ではアナロ

グ・デジタル共用レピータとして世界で活躍しており、周波数及び帯域幅の変更なく割当周波数再編

の必要が無い現状周波数のまま、アナログモードにデジタルを加え共用運用する変更が技術的に可

能です。アナログ・デジタル共用運用においては、2つのモードの自動認識(AMS)機能が動作し、アナ

ログ(FM)でアップリンクされた場合はアナログ(FM)でダウンリンクされ、デジタル(C4FM)でアップリンク

された場合はデジタル(C4FM)でダウンリンクされます。
従って既存のアナログ FM ユーザー局は設備を変更することなく継続して運用できるほかデジタル

(C4FM)対応トランシーバーを新規に購入した局においては F3E C4FM の電波伝搬の違いを楽し

むなど、技術的な研究もなすことができると考えています。
アナログ(FM)専用機でデジタル信号のダウンリンクを受信する際にはレピーターからのダウンリンクに

トーン信号を付加して送信しユーザー局の無線機側ではトーンスケルチを設定する事で、静かに待受

け受信が可能です。


 是非とも、当管理団体の意をお汲み取り頂き、変更についてのご承認を要望致しますので回答よろ

しくお願い申し上げます。