レピータの仕組み

 439.88MHzのレピータをアクセスした場合の,レピータの働きは下のとおりです。下図の赤い点線内が,レピータ装置全体のシステムです。レピータはアップリンク周波数の受信機とダウンリンク周波数の送信機を組み合わせた構成になっています。
 送受信のアンテナは共用される場合もあります。

 まず,受信機でA局がアップリンク周波数で送信した信号を受信。音声信号は,送信機の音声入力に送り込まれますが,一方でCTCSSデコーダーにも送り込まれます。

 「CTCSSデコーダー」はA局が送信してきたアップリンク信号に88.5Hzのトーン信号が含まれているか否かの検出回路で,もし88.5Hzの信号が含まれている場合,起動制御部に送信機をONにする指令を出して,アップリンク受信機が受信した音声をダウンリンク周波数に中継送信します。B局はダウンリンクの周波数を受信することで,A局の送信した音声を聞くことができるのです。
 もちろん,B局がA局を呼び出す場合も全く同様ですね。

 またレピータシステムには連続送信を防止するための,タイマー回路が設けられ,一定の時間送信状態が続くと,音声やモールス符号によるIDを発射して,送信を一時停止するようになっています。