■平成29年10月26日
東海総合通信局・規正用無線局とJARLアマチュアガイダンス局が静岡県富士市で合同(連携)運用

 静岡県は県が東部地域・中部地域・西部地域に分かれて、行政を始め各種の行事がおこなわれています。

 静岡県東部地域でのアマチュアガイダンス局と総務省東海総合通信局の規正用無線局との連携運用は、おもに箱根の十石峠でおこなっていました。山の反対斜面が関東で、静岡県域よりも神奈川県方面に出没する不法・違法運用局の方が頻繁に聞こえる傾向があります。

 今回は中部地域にも近い、静岡県富士市の田子浦港公園で10月26日に実施しました。

 違法運用の大半は市街地です。違法運用の頻度が高いと思われる地域で、伝搬の良い場所を選定しました。

 台風21号一過の、公園での運用ですので天候が少し心配でしたが、は幸い雲一つない日本晴れに恵まれ穏やかな1日の連携運用となりました。

●田子の浦港公園とはどんなところ?

 今回の運用地の田子の浦公園は、田子浦港の西側に造成された県立公園です。富士山の大沢崩れにより港へ流積した土砂を利用して、造成工事が20年近く前からおこなわれていますが、ようやく最後の仕上げ段階に入っており、ほぼ完成した姿となっています。

 北は田子の浦港の彼方に富士山、南は駿河湾、東には伊豆半島、西に富士川が流れる風光明媚な場所で、木曜日でしたが多くの車が駐車場を埋めていました。公園管理者によると「土日は駐車困難になる」とのことです。

 土を盛上げて上に展望台を設置している富士山を意識したスポットや、江戸時代にロシアのディアナ号が難破し住民が船員を助けたことを伝える1/5程度の模型、子供が楽しめるアスレチック遊戯などもあります。

●当日の運用について

 2間×3間のテント(幅約5.4m×奥行約3.6mm)にガイダンス局と東海総合通信局の規制局を配置し、テントの柱にアンテナを設置して、10:00から15:00までの5時間に渡って運用しました。不法・違法運用を発見し注意喚起のメッセージを送信すると、素直に停波するケースが多いのですが、「今の何?」「自分のコール言えよ!」という反応や、全く無視する例なども見られました。

 連携運用の前日には違法局の摘発があったようです。連携運用の途中で、前日まで移動監視をしていた東海総合通信局の調査課の方も来られ視察されていました。

 連携運用の結果ですが、ガイダンス局からのメッセージ送出は144MHz帯が8件と430MHz帯が90件、東海総合通信局既成用無線局は430MHz帯で6件です。違法運用の多くは、衛星の周波数での使用区分違反で、コールサインの送出もしていないケースが多く見られました。

 今回初めての富士市での連携運用で、この運用を機会に静岡県東部市域の不法・違法運用局が減少することを期待していきたいと思います。

 なお今回の連携運用にあたって、東海総合通信局監視課の皆様、JA2HDE木村時政東海地方本部長、JA2AMN宇野 孝監査長をはじめ、ご協力いただきました関係者各位に感謝申し上げて報告といたします。

レポート:JA2APN高澤勝彦静岡県支部監査指導委員長



■平成28年12月14日
東海総合通信局・規正用無線局とJARLアマチュアガイダンス局が静岡県静岡市清水区で合同(連携)運用


 平成28年12月14日10:00~15:00、東海総合通信局監視課・規正用無線局とJARLアマチュアガイダンス局による合同(連携)運用を静岡市清水区の日本平梅園駐車場において実施しました。今回の合同(連携)運用は、平成22年11月に静岡県田方郡函南町の十国峠レストハウス駐車場で第1回を実施して以来、回を重ね東海地方における第26回目の運用となりました。

 この間、平成25年5月には、同じ日本平駐車場において、総務省 総合通信基盤局電波部電波環境課監視監理室長、同第一監視係長および東海総合通信局無線通信部長をお迎えして第11回目の合同(連携)運用を実施しました。

 この第11回目の運用は、その後の平成25年11月に電波学園・名古屋工学院専門学校で実施の第13回運用において、総務省 総合通信基盤局電波部電波環境課監視監理室長のご指示により全国11管区総合通信局(沖縄総合通信事務所を含む)から参集の電波監視関係の方々による業務視察および翌日の全国・総合通信局監視課アマチュア担当実務担当者会議におけるJARLとの意見交換会出席につながるところとなり、総合通信局とJARLによる相互協力の意義を全国・監視課担当の方々に深くご理解いただく機会につながった意義深いところからの再運用でした(関連・関係記事)。

 日本平梅園駐車場は、海抜307mの地点にあり、西方面北東~南西方向に新東名高速道路、国道1号線、東名高速道路などの主要幹線道路が走り、運用中電波の途絶えることのない好地点からの運用でした。

 この日は、あいにくの雨天で、気温10℃を切る寒い気候の中、運用テント内に規正用無線局とアマチュアガイダンス局を設置、外部に置いたエンジン発電機からの電源を得て、10:00~15:00間運用しました。 運用時間中にアマチュアガイダンス局から100回を超える遵法喚起のROMメッセージを発報し、また規正用無線局から2回の運用指導の発報がありました。

 通年業務であるアマチュアガイダンス局運用と,これまで回を重ね継続してきました合同(連携)運用による遵法喚起活動が、多くのアマチュア局に周知されてきており、最近ではアマチュアガイダンス局による遵法喚起に呼応し、停波あるいは周波数を変更する局が大半となってきています。

 今後も引き続き東海総合通信局のご協力を得て合同(連携)運用を継続し、アマチュア周波数環境の維持と改善を進めてゆきます。

 なお、日本平施設管理者のご協力および機材を快く提供してくださった皆さま、ありがとうございました。

 この日の参加者は、東海総合通信局からチーフ電波監視官を含む3名、JARL東海地方本部監査長、および静岡県支部から支部長・前支部長と監査指導委員長を含む8名でした。

レポート:宇野 孝 東海地方本部監査長(JA2ANM>)
高澤勝彦 静岡県監査指導委員長(JA2APN)



■平成27年10月28日
東海総合通信局規正用無線局とJARLアマチュアガイダンス局が静岡県浜松市で連携運用


▲細江公園から南方面の展望。都田川の流れは奥浜名湖に至る。遠く南方に東名高速道路と浜名湖橋、その南が浜名湖

▲細江公園は、幼稚園児の遠足、展望台からの眺望を楽しむ人などの利用者が多い

 平成27年10月28日、JARL東海地方本部における第22回目の合同(連携)運用を静岡県浜松市の細江公園において実施しました。

 細江公園は、浜松市の北部(北区)の高台(海抜約80m)に位置し、近隣に国民宿舎「奥浜名湖」があります。公園内には展望台があり、南方に奥浜名湖とその遥か南に東名高速道路浜名湖橋が見られ、浜名湖橋を越えたさらに南方には浜名湖が広がっています。展望台には多くの人が訪れ、夜景観賞スポットとしても知られています。

 細江公園の東方17km先には天竜川堤防道路が南北に走っています。また、北方7kmに新東名高速道路、南方約15km先には国道1号線があり、これらの主要道路に挟まれて東名高速道路が走っており、終日多くの車両が利用しています。

 JARL静岡県支部と静岡県監査指導委員会の皆さんは09:00ごろに集合し、ガイダンス局の設置を進める中、東海総合通信局のDEURAS-Mも到着し、10:00前には合同(連携)運用の準備が終わりました(右の写真)。

 静岡県監査指導委員会委員長の司会のもとで、東海総合通信局監視課チーフ電波監視官、東海地方本部監査長、静岡県支部長らが挨拶し、10:00から合同(連携)運用を開始しました。


▲手前が規正用無線局。卓上のディスコーンアンテナは、監視課モニター用レシーバーに接続(写真中央)。右側は、ガイダンス局。

▲卓上左端の監視課モニター用ディスコーンアンテナ、その右に規正用無線局。卓上右側にガイダンス局。

 ガイダンス局とハンディートランシーバーで144、430MHz帯をスキャンし、また東海総合通信局の業務用携帯型広帯域モニターレシーバーでもスキャンをおこない、東海総合通信局監視課電波監視官等と意見を交わしながら、違法性のある運用に対して、まずガイダンス局から遵法喚起のメッセージを送出し、正しい運用を喚起しました。数回のメッセージ送出にも改まらない運用に対して、東海総合通信局規正用無線局から運用指導のメッセージを送出していただき、周波数環境の維持と改善を進めました。

 多くの局はガイダンス局の遵法喚起メッセージや規正用無線局の指導メッセージを理解してくれました。中には幾度も周波数を変えて違法性のある運用を継続する局がありましたが、ガイダンス局による周波数スキャンと監視課のモニターレシーバーで追尾し、運用の違法性が理解されるように努めました。

 午前から午後に入るまでは多くの違法性のある運用を傍受しましたが、午後の半ばには遵法運用が多くなってきた状況を確認し、15:00にこの日の合同(連携)運用を終了しました。

 この日のJARLガイダンス局からの遵法喚起メッセージの送出は43回、東海総合通信局規正用無線局からは8回の運用指導がおこなわれました。

 なおこの日の参加者は次の通りです。
  • 東海総合通信局監視課
     チーフ電波監視官1名と電波監視官2名の計3名
  • JARL東海地方本部
    宇野 孝監査長、同 栗田静岡県支部長、今村静岡県監査指導委員長、運用選任者とガイダンス局設置協力者ら9名を含みJARL参加者計12名

レポート:宇野 孝東海地方本部監査長(JA2ANM)、今村春幸静岡県監査指導委員会委員長(JA2LYW)


■平成27年10月01日
東海総合通信局規正用無線局とJARLアマチュアガイダンス局が静岡県裾野市で連携運用


▲合同(連携)運用準備中。奥のワンボックス車輛がDEURAS-M。地元の報道の取材を受けました

▲ガイダンス局運用のようす

 平成27年10月1日、JARL東海地方本部における21回目の合同(連携)運用を静岡県裾野市立深良中学校において実施しました。

 裾野市は、富士山麓の静岡県東部に位置し、東の箱根外輪山、西の愛鷹連山また須山浅間神社を富士山登山口とする須山口登山歩道などの自然と自動車関連工場など、豊かな自然と産業の両面に恵まれた市です。これを反映して市の西部、南西部の東名高速道、新東名高速道、国道1号線などの主要道路では、日頃から産業、観光両面の車輛交通量が非常に多い所でもあります。

 東海総合通信局放送部に事務局を置く、東海受信環境クリーン協議会の恒例事業「受信環境クリーン月間」が10月1日~10月31日間実施されています。10月1日はこのクリーン月間の初日にあたることから、期せずしてこの日の夕刻に実施される、裾野市立深良中学校におけるARISSスクールコンタクトとその関係行事に、「受信環境クリーン月間」の活動の一つとして、東海総合通信局との相互協力で参加し合同(連携)運用を実施しました。

 東海総合通信局監視課のDEURAS-Mによる移動監視とJARLガイダンスの運用を午後から実施しました。定常運用と並行して、スクールコンタクト関係周波数とその周辺周波数を、特に重点的に監視・運用しました。ARISSスクールコンタクトスケジュール開始の少し前には、東海総合通信局規正用無線局から関係周波数を空けておくよう「お願い」メッセージが2回にわたり送信され、関係周波数における電波障害が発生しないよう協力いただきました。

 当日は、あいにくの強い風と雨の悪天候でさらに気温も低い中、全校生徒の大半の140名余の参加とその父兄の方々、さらに新聞に事前の報道があったこともあり一般の方々が多く集まりました。東海総合通信局の行政活動とこれに相互協力のJARLガイダンス局運用の広報にも大変役立ちました。この日は天候の影響からか交通量が少なく、このため目立った違法・不法運用はほとんどなく、ARISSスクールコンタクト終了後の19:40過ぎに閉局しました。

 この日の参加者は、東海総合通信局監視課から4名の電波監視官およびJARL東海地方本部監査長、同静岡県監査指導委員長を含む5名が参加しました。

レポート:JARL東海地方本部宇野 孝監査長(JA2AMN)、静岡県監査指導委員会今村春幸委員長(JA2LYW)



■平成26年10月23日
総務省東海総合通信局規正用無線局とJARLガイダンス局が静岡県函南町十国峠で連携運用を実施

 静岡県での連携運用は、平成22年11月18日に今回と同じ田方郡函南町の十国峠レストハウス駐車場での運用を第1回とし、平成25年5月15日に続いて5回目を数えます。東海地方では今回の静岡県で17回目となりました。

 運用地となった十国峠レストハウスは国道1号箱根峠の南方約10㎞、標高約680mの位置にあり、南西方面の伊豆・駿河湾方面に開けたロケーションです。後方にはケーブルカーで登れる日金山(標高770m)がそびえ、天気がよければ東には相模湾、房総半島、南に伊豆半島・伊豆七島、西に富士・駿河湾を一望できる抜群のロケーションです。ちなみに十国峠の名前の由来は、伊豆・駿河・遠江・甲斐・信濃・武蔵・上総・下総・安房・相模の十ヶ国が見渡せるからとのことです。

 さて今回、静岡県内は運用日2日前から大雨に見舞われ、スタッフは「当日はとりあえず設営時刻までに集合し、最悪運用中止も含めた判断を現地でしよう。」ということになりました。

 そして、案の定当日の設営時刻まで雨と風が強く、駐車場におけるテント内での運用は不可能との判断となり、急きょレストハウスの軒下をお借りしての運用となりました。標高が高いため冬並みの気温となり、筆記用具を持つ手が震えるほどでした。

 ただ、レストハウス側のご配慮とご好意によりレストハウト入口の軒先をお借りできたことで、バスを降りてくる観光客の視線が集まり、また、無線機を並べた風景に質問が多数寄せられ、アマチュア無線を知らない一般の方々への不法・違法無線局に対する広報ができましたことはかえって幸いでした。

 当日、東海総合通信局からは無線通信部監視課の奥谷上席電波監視官はじめ4名が、また、JARLからは木村東海地方本部長はじめ、東海地方監査長、静岡県支部長、静岡県支部監査指導委員ほかの9名が参加し、10:00から15:00ごろまで、周波数使用区別や運用規則に違反している局に対してガイダンス局と規正局で注意喚起のメッセージを送信しました。

 指導した中で、正規に免許を取得しながら周波数使用区別を知らない局、分かっていて空いているからと衛星バンドに出ている局、免許を受けずにアマチュア無線を単なる連絡手段に使っている不法局と別れていましたが、ガイダンス局でメッセージを送信し、従わない者には規正局から再度指導メッセージを送信することにより、識別信号の送出、停波、運用周波数の変更をするに至りました。

 今回改めて、周波数使用区別については、無線従事者の免許を取得する講習会等での説明や免許取得後のフォローアップがより必要と感じました。

 また、毎年開催される支部大会や各種講習会等を通じてアマチュア無線愛好各局に正しい「運用マナー」をPRするとともに、今後とも東海総合通信局の規正用無線局およびJARLガイダンス局の連携運用を実施して、アマチュア無線運用モラル向上に努めたいと考えています。

(レポート:JA2LYW今村春幸静岡県支部監査指導委員長)


■平成25年05月15日(水)
東海総合通信局の規正用無線局とJARLアマチュアガイダンス局の連携運用を実施(静岡県静岡市清水区・日本平

 5月15日(水)、静岡県静岡市清水区の日本平駐車場(海抜約307m地点)で、東海総合通信局とJARL静岡県支部監査指導委員会が連携協力し、東海総合通信局・規正用無線局とJARLアマチュアガイダンス局の連携運用をおこないました。

 総合通信局の規正用無線局とJARLのガイダンス局との連携運用は、平成20年6月5日、神奈川県横浜市鶴見区の首都高速大黒パーキングエリアで実施された、関東総合通信局と神奈川県支部監査指導委員会の連携運用に端を発し、以後、関東地方および東海地方の各県支部の監査指導委員会によって積極的に実施されています。

●11回目を数えた東海地方での連携運用

 東海地方での連携運用は、平成22年11月18日、静岡県田方郡函南町の十国峠レストハウス駐車場での運用からスタートしており今回で11回目。静岡県内での実施は、平成24年5月24日の静岡県浜松市での実施に続いて3回目を数えます。
 風光明媚な日本平は静岡県内でも有数の観光地の一つです。静岡県支部監査指導委員会による事前準備は、日本平観光組合や周辺施設等の運用許可・同意を得ることからスタートしたそうです。

 当日は、東海総合通信局からは則武 潔無線通信部長と監視課員4名が参加、JARLからは長谷川良彦JARL副会長・木村時政東海地方本部長ほか、東海地方監査長・静岡県支部長・静岡県支部監査指導委員7名ら参加し、10:00から15:00ごろまで運用をおこない、周波数使用区別や運用規則に違反している局に対して注意喚起のメッセージを送信しました。

●総務省本省からの業務視察

 今回の連携運用では、総務省本省の総合通信基盤局電波部電波環境課から栁島 智監視管理室長、石田隆章第一監視係長の2名が業務視察に訪れました。

 当日連携運用を視察された栁島 智監視管理室長は、総務省総合通信局等とJARLのガイダンス局との連携運用について、「総務省としては、JARLと総合通信局等のこのような監視に関するJARLとの合同活動は、素晴らしいことと考えます。各地の総合通信局等とJARLの各地方本部における合同活動の可能性、および実施の検討の余地は十分にあります。現在、実施実績がある関東地方、および東海地方以外のJARLの各地方本部区域におかれましても、ぜひ各総合通信局等への積極的なアプローチをお願いしたい。総合通信局等とJARLの各地方本部との合同活動が、これまで以上に各地に広がっていくことを期待します」(要旨)と語っています。



■平成24年05月24日(木)
JARL静岡県支部、同監査指導委員会ガイダンス局と
東海総合通信局・規正用無線局により連携運用を実施

 風薫る5月24日、東海総合通信局監視課の方々とJARL静岡県支部、静岡県監査指導委員会、さらにJARL登録クラブの方々などのご参加を得て合計23名による東海総合通信局・規正用無線局とJARLガイダンス局との連携運用がおこなわれました。
 南約15kmに国道1号線、北方7kmに新東名高速道路、これらの主要道路に挟まれた東名高速道路・浜名湖から北に分かれて走る国道362号を山側に逸れた海抜80mから奥浜名湖が一望に見渡せる浜松市細江公園内にある国民宿舎「奥浜名湖」駐車場の一角を借りての実施でした。
 JARL東海地方本部監査長ならびに東海総合通信局監視課山崎課長のご挨拶のあと午前10時ごろから連携運用が開始されました。
 CW、狭帯域通信使用区分における広帯域F3E通信、レピータ周波数帯域におけるシンプレックス運用などの周波数使用区別違反の運用に対し、ガイダンス局から電波法に対する違法性の指摘と遵法喚起のROMメッセージが発報され、繰り返しの指摘に応じない交信に対し、規正用無線局から電波法違反の指摘と運用停止を要請するメッセージが発報されました。次々に違法・不法無線局が指摘され、運用が停止されていきました。
 午後3時頃までには際立った違法・不法運用が聞えなくなり、この日の運用効果を確認しながら連携運用を終了しました。

 東海地方では今回のこの運用で、一昨年11月の初回に始まり、回を重ね6回目の連携運用となりました。

(レポート:JA2WO・中村康夫静岡県監査指導委員長)



■平成22年11月18日(木)
十国峠レストハウス駐車場(静岡県田方郡函南町)

東海総合通信局とJARL(静岡県支部監査指導委員会)が連携して使用区別違反や呼出符号不送出などの運用違反者等に対して、電波で注意を促しました。

東海総合通信局の規正局とJARLアマチュアガイダンス局の合同運用を静岡県田方郡の十国峠レストハウス駐車場で実施(関東地方以外で初の実施)

 東海地方本部監査指導委員会では、東海総合通信局との相互協力のもと、東海総合通信局の規正局とJARLアマチュアガイダンス局による合同運用を平成22年11月18日に静岡県田方郡の十国峠レストハウス駐車場で実施しました。総合通信局の規正局とJARLガイダンス局の合同運用は、これまで、関東地方で4回の実施例がありますが、関東地方以外での実施は初のケースとなります。

 十国峠頂上(日金山、標高770m)は東には相模湾、房総半島、南に伊豆半島・伊豆七島、西に富士・駿河湾を一望できる抜群のロケーションです。ちなみに十国峠の名前の由来は、「伊豆・駿河・遠江・甲斐・信濃・武蔵・上総・下総・安房・相模の十カ国が見渡せるから」とのことです。
 運用地の十国峠レストハウス駐車場は、この十国峠(日金山)の西側のふもとで標高約680m。南西方面の伊豆・駿河湾方面に開けたロケーションです。

 当日はJARLのガイダンス局の運用をおこなう、静岡県支部の監査指導委員会メンバーのほか、木村時政東海地方本部長(JA2HDE)、宇野 孝東海地方本部監査長(JA2ANM)らが現地を訪れ、東海総合通信局の規正局担当官との打ち合わせの後、10:00ごろから運用を開始しました。

 運用は静岡県支部監査指導委員会が運用違反等を発見した場合、東海総合通信局とJARLの両者で周波数等を確認し、まずJARLのガイダンス局が注意を喚起するメッセージを送出し、状況を見て、運用違反が続くようであれば、東海総合通信局の電波規正局から違反の局が運用を停止するまで正しい運用を指導するメッセージを繰り返し送出するという、関東地方で実施した方法と同様の形式でおこなわれました。

 東海総合通信局の担当者と静岡県支部のガイダンス局担当者とのスムーズな連携によりおこなわれ、あいにくの雨に見舞われた運用終了の14:00ごろまで違反運用をおこなっていた局に対して、注意喚起・正しい運用に関する指導をおこなうことができました。

 東海総合通信局の担当官の方によれば、今後もより一層、所管の各支部の監査指導委員会の方々との協力を深めて、運用違反者等に対する注意喚起に積極的に取り組んでいきたいとのことです。

 各地方においても、このような連携協力の輪が大きく広がって欲しいものです。

(11月19日)