上級ハムの国試問題をうだうだ解くコーナー 第9弾
平成28年4月1アマの無線工学から、めんどくさそうな問題を抜粋
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A-3
図に示すように、環状鉄心に巻いた二つのコイルA及びBを接続したとき、端子ab間のインダクタンスの値として、最も近いものを下の番号から選べ。ただし、Aの自己インダクタンスは 6[mH]、Bの巻数はAの1/2とする。また、磁気回路に漏れ磁束はないものとする。
1 4 [mH] 2 8 [mH] 3 12 [mH] 4 18 [mH] 5 24 [mH] |
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おまけ1
(いまさらですが・・・)
上の計算で平方根 (2乗根)を外すには、根の中を2乗×2乗にする! 覚えていますか?
おまけ2
問題には「環状鉄心」とありますが、一般的には「トロイダルコア」という言い方が親しみやすいです。
鉄心に電線を巻いて(コイルにして)電流を流した場合、鉄心が棒状ですと磁束は鉄心のN極側から外に出て反対側のS極に戻ってきますが、
トロイダルコアは磁束が鉄心から外に殆ど出ないのでインダクタとして使う時に効率が良い言とわれています。
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おまけ3
(いまさらですが・・・)
自己インダクタンス・・・・ひらたく言うとコイル自体が持つインダクタンスを言います。
相互インダクタンスは・・・・呼んだ通り相互いに影響し合うインダクタンスです。
自己インダクタンスと合わせたものを合成インダクタンスと言います。
当たり前すぎて説明になっていません。
それらが今一ピンとこない方に・・・漠然と以下のことはおさらいしましょう。
昔、学校の実験で鉄心の周りに電線を巻いて線に電池をつないで電磁石を作ったことありませんか?
鉄心の中を磁束が走り磁場ができました。電磁石を作り、鉄を吸いつけたり紙の上に砂鉄をまいて模様を作って遊びました。
鉄心に電線を巻いて電流を流せばコイルとして働き、そのコイルが同一鉄心に2箇所存在した場合、
そのコイルの巻き方が(問題の様な)差動接続であろうと、和同接続であろうと、中に走る磁束はコイル同士お互いに影響を与えるであろうことはなんとなく想像がつくと思います。差動であれば磁束の向きは逆だし、和動であれば磁束は同一方向になります。方向、巻き数、線の太さ、コイルの長さ、鉄心の透磁率、すべて影響し合います。
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