上級ハムの国試問題をうだうだ解くコーナー 第20弾      


平成28年4月2アマの無線工学から、めんどくさそうな問題を抜粋        AEGの部屋に戻る

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A-11

 

図に示すスーパーヘテロダイン A1A 受信機の構成例において、受信周波数R7.1 [MHz] のときの影像周波数の値として、正しいものを下の番号から選べ。

ただし、中間周波数I 455[kHz] とし、局部発信器の発信周波数Lは受信周波数Rより高いものとする。


 

  

 

1 6.190 [MHz]

   6.645 [MHz]

   7.555 [MHz]

   8.010 [MHz] 

 

まず、スーパーヘテロダイン受信機<題意はA1ACW)受信機>では受信周波数の信号と局部発信器(局発)で作った信号を周波数変換器(混合器)で混ぜて中間周波数を作り出します。

周波数f₁に混合器でf₂を混ぜると ₁+₂ ₁ー₂ の2波が作り出されます。この仕組みを問題に当てはめると

中間周波数 455[MHz] を作り出すための局発の周波数は受信周波数 7.1[MHz](以降7100[kHz]+455[kHz]だから 7555[kHz] になります。

局発は 7100[kHz] - 455[kHz]6645[kHz]にしても455[kHz]を作り出せますが、題意より「局部発信器の発信周波数Lは受信周波数Rより高いものとする。」とあるので 7555[kHz] になります。

さて、局発の7555[kHz]で周波数変換器(周波数混合器)で受信周波数の7.1[MHz](7100kHz)と混ぜると、455 [kHz] と 14655[kHz] ができます。

必要なのは 455[kHz] だから、他の周波数は、帯域フィルタを通して455[kHz] 以外を通過させないようにしています。

 

<影像周波数>

ところが、8010[kHz]に他の信号があると 7555[kHz] の局発で 7100[kHz] の受信信号を455[kHz]を取り出すと同時に 8010[kHz] の信号まで 8010[kHz]-7555[kHz] となり 455[kHz]に変換してしまい混信を招きます。

 

この 8010[kHz]は受信周波数 7100[kHz]に対し 910[kHz] 高い周波数で中間周波数 455[kHz]2倍の高さです。

受信周波数に対し中間周波数の2倍高い位置にある周波数を影像周波数といい。スーパーヘテロダイン受信器ではここに信号があると混信になります。

ということで、答えが先になってしまいましたが ④の 8010[kHz] 
計算式は
R + ×I
7100[kHz]+2×455[kHz]=8010[kHz]


また局発を受信周波数より 455[kHz]下に取った場合、受信周波数から中間周波数の2倍下にある周波数も影像周波数になりそこに信号があれば混信になります。
計算式は

R- ×I

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